文字通り(錆びない・よごれない鋼鉄)という意味で鉄をベースにクローム・ニッケルなどを混ぜた合金。クロムが酸素と結合して鋼の表面に薄い保護皮膜 (不動態皮膜)をつくる事で腐食に強い金属になります。
またこの不動態皮膜は100万分の3mm程度のごく薄いものですが、大変強靭で一度こわれても、周囲に酸素があれば自動的に再生する機能をもっています。不動態皮膜を簡単にいうと、錆びの原因から守るバリアーとなるのです。ステンレスがきれいなのは、この薄いバリアーのおかげなのですね。しかし、まったく錆びないという訳ではなく使用する環境や条件によっては腐食をおこします。
ステンレス製品の魅力は、何といっても錆びにくい!!
その特徴を活かしてステンレスシンク、調理器具、ステンレス浴槽などの水周り製品、エクステリアなどでフェンス・手摺・看板など身近なものにいろいろと使われている事に気付きます。
手入れが簡単で衛生的なことから医療関係、食品関係にも多く使用されています。
他にもコンベア、台車、タンク、などの工場設備といろいろな使われ方をしています。また廃棄処分されることになったステンレスも、100%再利用することが出来る地球に優しい原料という点も大きな特徴です。
SUS410(Cr13%)、SUS430(Cr18%)などが代表的。
クロム‐ニッケル系に比べ錆びやすく磁石につきます。
SUS304(Cr18%‐Ni 8%)、
SUS316(Cr16%‐Ni 10%‐Mo 2%)などが代表的。
錆びにくい。磁石につきません。
ステンレス鋼の代表的な鋼種の一つである「SUS304」この記号は、日本工業規格(JIS)で定められたステンレスの規格です。
「SUS」は、ステンレス鋼材(板、帶、棒、線、管)の規格で、「Steel Use Stainless」の頭文字です。また「304」という数字は、鋼種の分類を示します。
そのうち最初の数字「3」は鋼種の大分類を示すもので、これは次のように決められています。
・200番台:クロム・ニッケル・マンガン系
・300番台:クロム・ニッケル系
・400番台:クロム系
・600番台:高温度強度合金系
ですから「304」は、クロム・ニッケル系のステンレスであることが分かります。下2ケタの数字については、特別にルールはありませんが、通常「304」は、18Cr-8Ni、「430」は18Crというように覚えておく必要があります。
スプーンの柄やコップの裏側に刻印された「18-8STAINLESS」。
「18」はクロムの含有量を、「8」はニッケルの含有量を表わします。
つまり、「18-8ステンレス」は、鉄にクロムを18%、ニッケルを8%含むステンレスということになります。
ステンレスが「錆びにくい」のは、クロムがつくる表面の皮膜(専門的には不動態皮膜といいます)が金属内部の腐食を防いでいるためです。
ステンレスの科学的な定義はとても難しいのですが、「クロムを約12%から32%含み、その皮膜によって錆びにくさを保つ鉄系の合金」とでもいえるでしょう。
ステンレスの「汚れ」や「錆び」は、いろいろなケースが考えられますが、
目立たないところで試してから実施してください。
軽度の場合は、アルコール・ベンジン・シンナーを布に含ませて拭き取ります。
この際、これらの溶剤が乾かないうちにきれいな布でさらに拭き取ると、溶剤で伸ばした糊がステンレス表面に残ることなく、きれいに拭き取れます。
ほとんどの場合は、中性洗剤か石鹸水で拭き取れます。
これで取れない場合は、有機溶剤(アルコール、ベンジン等)を用います。
市販の清掃薬剤のうち初期の「さび」や汚れに有効な種類を用いることにより、ほとんど元通りの表面に戻すことができます。
[もらい錆」を放置しておくとステンレス自身の錆に進展してしまいます。取り除くには市販の清掃薬剤のうち「ひどい赤錆び」や汚れ用が必要となります。 これらの薬剤でもなお「錆び」が除去できない場合は、予めサンドペーパーやステンレスブラシなどである程度「錆び」をこすり落とした後、薬剤を使用すると除去しやすくなりますが、ステンレス表面に傷が付いてしまうので再研磨等が必要になります。
NEWS